第6回(2007.03.23)
プログラムビジョニング
 

◆プログラムマネジメントのアーキテクチャー

前回はプログラムマネジメントのイメージを持ってもらうために、PMIのプログラムマネジメントのモデルを紹介した。これからもわかるように、プログラムマネジメントのプロセスは、プロジェクトマネジメントのプロセスとほぼ、同じプロセスで表現できることがわかる。

プログラムマネジメントのアークテクチャー


◆プログラムマネジメントのフェーズ

今回は、プログラムマネジメントのフェーズをどのように定義するかを考えてみたい


ここではプログラムマネジメントのフェーズを

(1)プログラムビジョニング
(2)プログラムプラニング
(3)プログラムモビリゼーション
(4)デリバリー
(5)ベネフィット実現

の5つで考えてみる。


◆プログラムビジョニング

まず、プログラムビジョニングでは、プログラム全体のビジョンを明確にする。プロ
グラムのビジョンとは、

 ・プログラムの実行によって達成したいこと
 ・アプローチ
 ・ミッション

などから構成される。たとえば、第3回で例に挙げた顧客満足度向上プログラムであれば、
 ・達成したいこと:顧客ロイヤリティの確立
 ・アプローチ:自社の組織を、顧客中心型に変えていく

といったものが考えられる。ミッションの表現には、6W1Hがよく使われる。6W1Hとは

Who:ミッションオーナー
What:複数プロジェクト
When:スケジュール
Why:価値、目的、期待、方針
Which:方針、方向、代案、意思決定
Whom:利害関係者
How:システム、資源、予算

である。この例で考えると、たとえば、次のようになる。

Who:事業部長
What:
 ・顧客満足度測定プロセスの導入
 ・顧客トレードオフ調停プロセスの導入
 ・顧客満足度の継続的改善委員会の設置
 ・RFPの作成支援の実施
 ・・・
When:2007年4月から3年間
Why:顧客ロイヤリティの獲得が、最大の戦略課題である
Which:自社を如何に変えるかに集中する
Whom:顧客、営業部門(顧客との個人的な関係を大切にする)、
     開発部門(顧客対応が大変になる)
How:予算は2億円。リソースはプロジェクトマネジャーを中心に活用。

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